2009年5月21日(初版)
TAC SR Collection |
主な問題 | 対向機器の電源 OFF/ON 時に Catalyst 2950 のポートのうち受信側がスタックする問題について Catalyst 2950 に 100 M で接続された対向機器の電源を OFF/ON した際、Catalyst 2950 の受信キューがスタックし、以降、フレームの受信が不可能となる事象が確認されています。 上記事象は以下の Catalyst 2950 シリーズにて、既存のすべてのソフトウェア バージョンで発生します。 対象機種: WS-C2950-12 WS-C2950-24 WS-C2950C-24 WS-C2950T-24 確認方法: 1.show cdp neighborsスタックが発生している側では対向機器を確認することができませんが、電源 OFF/ON した側では対向機器を確認することができます。 2.show interfaces switchport スタックが発生している側では、Operational Mode が「static access」となりますが、電源 OFF/ON した側では、Operational Mode が「trunk」となります。この方法は、トランクを有効にしている場合にのみ確認できます。 3.show interface にて、スタック側の受信カウントが増えない場合。 なお、電源 OFF/ON した機器が接続されているポートにおいてのみスタックは発生します。 |
解決策 | 原因と対処法: この現象は、対向機器の電源 OFF/ON 時に送信されるシグナルを受信する際、当該ポート内部の受信キューがスタックし、それ以降の Frame 受信ができなくなるものです。 当該事象は、Catalyst 2950 シリーズに実装している 10/100 Ethernet PHY を構成する部品において、一部のリビジョン間での動作特性上の差異を、従来の IOS が十分に考慮しきれていなかったことによるソフトウェア不具合です。したがって従来の IOS との組み合わせにおいて、正しく受信側キューの状態を監視できない状況が発生し得ました。 当該事象につきましては、DDTS 番号 CSCdy72718 において確認されており、Catalyst 2950 のソフトウェア(IOS)にて、受信キューの状態を監視することでスタックを未然に防ぐ修正を施しています。 復旧方法: スタックが発生した Catalyst 2950 の S/W Reload で復旧可能です。 予防方法: 電源 OFF/ON の前に、事前にケーブルを抜いておくことで回避可能です。 Catalyst 2950 への接続が Speed 10 M で接続される際には、当該事象は発生しません。
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備考
TechNews 2003 年 2 月号 No.0302-QB-00001