【イントロダクション】
UCS CシリーズにおいてGlobal Hot Spare(GHS)を使用している構成でVirtual Drive (VD) を形成する物理ディスク(PD = Physical Drive)が1台故障した場合、リビルドが走り故障したPDの代わりにGHSと定義されているPDの1台がVDに組み込まれます。
故障したPDを交換すると、VDに組み込まれたPDから交換したPDにCopy Back(CB)が走り、CB完了後、故障前の状態に戻ります。
以下の例は、故障したDisk3を交換した際の動きとなります。
しかしながら、極稀にCBが自動的に走らない場合があります。
そのような場合、MegaRAID Storage Manager (MSM) を導入することで、容易に手動CBさせることが可能です。以下に、MSMの導入、及び手動CBの手順を示します。
【注】
MSMは、Windowsバージョン, RedhatバージョンのMSMを, 管理PC、管理対象サーバにインストールし、管理PCで集中管理できますが、今回紹介する例は、Windows Server 2012 が動作しているMSM管理対象サーバにMSMをLocalオプションでインストールをしております。
ESXiホストで動作するMegaRAIDコントローラのMSMの管理については、以下のURLをご参照ください。
http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=2004166
【例題の構成】
<オリジナルの構成>
VD0: Disk1 ~ 7 (RAID6)
GHS: Disk8 ~ 11
Disk5がfailし、Disk10にRebuildした。
Disk5を交換したが、CB が走らず、Unconfigured Good のステータスになった。
<Disk5交換後の構成>
VD0: Disk1~4, 6, 7, 10
GHS: Disk8, 9, 11
Unconfigured Good: Disk5
【インストール】
(1) MSMインストーラーをAVAGO社のサイトからダウンロード
http://www.lsi.com/support/pages/download-results.aspx?keyword=megaraid%20storage%20manager
(2) zipを解凍し、Disk1フォルダの中のsetup.exe をダブルクリック。
(3) Custom installation => Local を選択し、Nextを押していき、インストールを完了させる。
【Copy back の実行】
(4) OSアカウントでログイン。
(5) Logicalタブで、Disk10がVD0に組み込まれ、Disk5がUnconfigured Good のままになっていることを確認。Copy元のDisk10で右クリック→Replace Drive を選択。
(6) Copy先のDisk5を選択し、OKボタンを押す。
(7) Dashboardタブ配下のBackground Operations で、CB の進捗状況を確認
(8) CB完了後、Disk5がVD0に戻り、Dsik10がGHSに戻ったことを確認
(他のGHS Disk の頭に付いているアイコンは、Diskがパワーセーブモードになっていることを表しており、Disk10も30分経過するとパワーセーブモードに移行します)