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JapanTAC_CSC
Level 7
Level 7

2015年7月23日(初版)
 

TAC SR Collection
主な問題

TelePresence Video Communication Server(VCS)がクラスタ構成になっている環境(ここではVCS#1とVCS#2のクラスタ構成)で、VCS#1がダウンしている状態でSX20 の電源を入れてもVCS#2にH.323登録されません。

 

1. SX20がVCS#1へH.323登録されていることを確認します。
2. SX20を正常にシャットダウンします。
3. VCS#1がダウンしているとします。(ネットワーク障害、サーバー障害などでVCS#1からの応答が無い状態)
4. SX20の電源を入れます。
5. SX20がVCS#2にH.323登録されません。

ただし、上記手順2.でSX20の電源を落とさないままでVCS#1がダウンした場合は、SX20はVCS#2へH.323登録されます。

 

本記事では例として端末をSX20としていますが、他のTC端末(C/EX/MXシリーズ)でも同様です。

原因

上記の動作は期待された動作です。

 

問題として報告された事象の背景は以下の通りです。

1. SX20がVCS#1にRegisterします。

VCS#1はクラスタピア(VCS#2)のアドレスをAlternative GKとしてSX20に応答します。

2. SX20を正常にシャットダウンします。

SX20はシャットダウン処理内で既存の登録をUnregisterし、Alternative GKとして知っているクラスタピア(VCS#2)のアドレスも自身のメモリからクリアします。

(ただし、ここでSX20が異常終了した場合は、Unregisterは行われず、Alternative GKの情報も保持したままになります)

3. VCS#1がダウンしているとします(ネットワーク障害、サーバー障害などでVCS#1からの応答が無い状態)。

4. SX20の電源を入れます。

5. SX20はH.323 Gatekeeper設定に従い、VCS#1にRegisterリクエストを送信しますが、VCS#1がダウンしているため、Registerできません。

したがって、SX20はクラスタピア(VCS#2)のアドレスをAlternative GKとして受け取ることもできず、SX20はVCS#2にもH.323登録されません。

解決策

SX20のH.323設定内のGatekeeperのAddressにVCS#1のIPアドレスを設定するのではなく、下記の方法が推奨されています。

  • DNS SRVレコードを使う
  • DNS Round-Robinを使う

詳細はCisco TelePresence VCS Cluster Creation and Maintenance Deployment Guide (X8.5)のAppendix 5:Configuring endpoints to work with a VCS clusterを参照ください。

H.323エンドポイントおよびSIPエンドポイントについても記載がございます。

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