はじめに
このドキュメントでは、Cisco Meeting Server(CMS, ex.Acano Server)のMainboard Management Processor(MMP)と呼ばれるコマンドラインインタフェースを用いてCMSの基本的な情報を取得する例を紹介します。
MMPへのアクセス
CMSにSSHまたはコンソールケーブル(アプライアンスサーバのみ)で接続し、admin権限を持つユーザでログインします。
ここではPC(192.168.10.1)からCMS(192.168.1.1)にユーザ「admin」でログインする例を示します。
yyoshina$ ssh admin@192.168.1.1
Please enter password: (adminユーザのパスワードを入力し、Enter)
Failed logins since last successful login 0
Last login 2016-Aug-02 08:22:25 using SSH remote host 192.168.10.1
acano-server-01>
MMPの詳細については、MMP Command Referenceに記載しています。
MMP Command Line Reference R1.9
https://www.acano.com/publications/2016/06/Acano-solution-MMP-Command-Reference-R1.9.pdf
取得する情報
システム情報
ソフトウェアバージョン
コマンド「version」で実行しているソフトウェアのバージョンが表示されます。
下記はバージョン 2.0RC2 での実行例です。
acano-server-01>version
2.0(RC2)
ハードウェア種別
コマンド「model」でハードウェア種別が表示されます。
下記は仮想マシン環境での実行例です。
acano-server-01>model
Cisco Meeting Server VM
ライセンス
コマンド「licence」でCMSに適用されているライセンスの一覧が表示されます。
下記は2016年12月30日まで有効な「callbridge」「branding」「recording」ライセンスが適用されている場合の実行例です。
acano-server-01>license
Feature: callbridge status: Activated expiry: 2016-Dec-30 (150 days remain)
Feature: branding status: Activated expiry: 2016-Dec-30 (150 days remain)
Feature: recording status: Activated expiry: 2016-Dec-30 (150 days remain)
稼働時間
コマンド「uptime」でサーバの稼働時間が表示されます。
下記実行例では、前回電源Onから4日19時間11分22秒稼働していることがわかります。
acano-server-01>uptime
Up 4 days, 19 hours, 11 minutes and 22 seconds
ネットワーク情報
ネットワークインタフェース
コマンド「iface (admin|a|b|c|d)」でネットワークインタフェース情報が表示されます。
CMSにはネットワークインタフェースが4ヶ(AからD)あるいは5ヶ(アプライアンスサーバにはadminインタフェースがあります)あり、デフォルトではaが有効となっています。
下記実行例では、インタフェースAの情報を表示しています。
MACアドレスや、速度(10000Mbps)、全二重(Duplex: full)、MTU(1500)などを確認することができます。
acano-server-01>iface a
Mac address 00:50:56:ab:cd:ef
Configured values:
Auto-negotiation: default
Speed: default
Duplex: default
MTU: 1500
Observed values:
Speed: 10000
Duplex: full
IPアドレス
コマンド「ipv4 (admin|a|b|c|d)」「ipv6 (admin|a|b|c|d)」でIPアドレス情報が表示されます。
ネットワークインタフェース(admin, A-D)については「iface」コマンドと同様です。
下記実行例では、インタフェースAの情報を表示しています。
IPアドレス(192.168.1.1)や、デフォルトゲートウェイ(192.168.1.254)、サブネットマスク(prefixlen 24: 255.255.255.0)などを確認することができます。
acano-server-01>ipv4 a
IPv4 configuration:
address 192.168.1.1
default true
dhcp false
enabled true
gateway 192.168.1.254
macaddress 00:50:56:ab:cd:ef
prefixlen 24
IPv4 observed values
Addresses:
10.48.47.206/23
Routes:
source destination gateway global
0.0.0.0 192.168.1.1 0.0.0.0 false
0.0.0.0 192.168.1.255 0.0.0.0 false
0.0.0.0 0.0.0.0 192.168.1.254 true
システム名に関する情報
ホスト名
コマンド「hostname」でホスト名が表示されます。
下記実行例では、ホスト名がacano-server-01であることがわかります。
acano-server-01>hostname
acano-server-01
DNS
コマンド「dns」でDNS設定内容が表示されます。
下記実行例では、全てのドメイン(".")に適用される前方参照ゾーン(forward zones)の名前解決を行うDNSサーバ(192.168.100.1)が設定されていることがわかります。
acano-server-01>dns
VM DNS Configuration
{
"status": "running",
"forward zones": [
{
"domain name": ".",
"server ip": "192.168.100.1"
}
]
}
時刻情報
現在の日付と時刻
コマンド「date」で現在の日時が表示されます。
acano-server-01>date
System time: Tue Aug 2 09:18:43 2016
Local time: Tue Aug 2 09:18:43 2016
タイムゾーン
コマンド「timezone」でCMSに設定されているタイムゾーンを確認できます。
acano-server-01>timezone
Etc/UTC
NTPサーバ
コマンド「ntp server list」でCMSに設定されているNTPサーバの一覧を表示します。
下記は、NTPサーバ(192.168.200.1)が設定されている場合の実行例です。
acano-server-01>ntp server list
192.168.200.1
コマンド「ntp status」でNTPサーバとの時刻同期の状態を確認できます。
下記実行例では*が表示されている行のNTPサーバ(192.168.200.200)と時刻同期していることを示しています。
出力内容は「ntpq」に準じていますので、詳細は http://doc.ntp.org/4.2.4/ntpq.html などでご確認ください。
acano-server-01>ntp status
remote refid st t when poll reach delay offset jitter
==============================================================================
*192.168.200.200 172.18.108.15 2 u 636 1024 377 1.144 0.447 4.065
LOCAL(0) .LOCL. 10 l - 64 0 0.000 0.000 0.000
その他
上記に示したもの以外にも必要となりそうな情報がある場合、コマンドを実行し、その出力結果を確認してください。
実行可能なコマンド一覧は「help」で表示されます。