2008 年 1 月 25 日（初版）
| TAC SR Collection |
|---|
| 主な問題 | まれな状況下（たとえば大量の情報を交換する必要がある場合など）で、Inter-Process Communication（IPC; プロセス間通信）バッファ キャッシュが枯渇してしまうことがあります。Cisco IOS(R) ソフトウェアでは、次のログ メッセージを使用してこの状況が報告されます。 Oct 7 03:36:49: %RSP-3-RESTART: interface Serial0/0/4:1, not transmitting
Oct 7 03:39:51: %IPC_RSP_CBUS-3-NOBUF: No more IPC memd buffers to transmit
IPC message
Oct 7 03:40:09: %RSP-3-RESTART: interface Serial0/0/2:1, not transmitting
Oct 7 03:40:19: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface Serial0/1/0,
changed state to down
Oct 7 03:40:19: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface Serial0/1/1,
changed state to down
Oct 7 03:40:19: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface Serial0/1/2,
changed state to down
Oct 7 03:40:19: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on InterfaceSerial0/1/3,
changed state to down
Oct 7 03:40:21: %IPC_RSP_CBUS-3-NOBUF: No more IPC memd buffers to transmit
IPC message
Oct 7 03:40:26: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 0: IPC failure
Oct 7 03:40:26: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 1: IPC failure
Oct 7 03:40:26: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 4: IPC failure
Oct 7 03:40:26: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 5: IPC failure
Oct 7 03:40:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface
上の出力からわかるように、Routing Processor（RP；ルーティング プロセッサ）はこの状況が発生するとすべての Line Card（LC；ラインカード）の Cisco Express Forwarding（CEF；Cisco エクスプレス転送）をディセーブルにします。これは、IPC を使用している LC の CEF テーブルを更新できなくなるためです。そのため、すべての LC に対して FIBDISABLE メッセージが報告されます。 この問題を解決するには、ipc cache 5000 設定コマンドを発行して、IPC ヘッダー キャッシュ サイズを調整します。ip cef linecard ipc memory 1000 コマンドを発行して、IPC メッセージ用に少なくとも 10 MB の LC メモリを割り当てます。 注：IPC メッセージ用にメモリを多く割り当てると、他のプロセス用のメモリがそれだけ少なくなります。 |
解決策 | 「%FIB-3-FIBDISABLE」エラー メッセージにはさまざまな種類のエラーが関連しています。 - %FIB-3-FIBDISABLE (x1): Fatal error, slot [dec]:[chars]
LC と RP の間の IPC の問題により、内部ソフトウェア エラーが発生しています。指定のスロットでは CEF スイッチングがディセーブルにされています。
この問題を解決するには、clear cef linecard slot コマンドを発行します。show cef linecard コマンドを発行して、LC の状態をチェックします。ステータスで LC が依然としてディセーブルであると表示された場合は、分散 CEF（dCEF）をディセーブルにしてから再度イネーブルにし、もう一度 LC のステータスをチェックします。
IPC-3-NOBUFF メッセージが繰り返される場合は、『Troubleshooting IPC-3-NOBUFF Messages on the Cisco 12000, 10000 and 7500 Series』を参照してください。 - %FIB-3-FIBDISABLE (x0):Fatal error, slot [#]:no memory
CEF が、エラー メッセージで指定されているスロットに取り付けられているカード上でディセーブルになっています。エラー メッセージで no memory と表示された場合、メイン ボードから CEF テーブルをダウンロードするのに十分なメモリがカード上にありません。Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータは分散 CEF スイッチングのみをサポートしているため、このエラーによりカードもディセーブルにされます。
エラー メッセージに No window message, LC to RP IPC is non-operational と表示された場合、CEF は、エラー メッセージで指定されているスロットに取り付けられているカード上でディセーブルになっています。これが行われたのは、メイン ボードがこのカードからキープアライブを受信しなかったためです。Cisco 12000 シリーズ ルータは分散 CEF スイッチングのみをサポートしているため、このエラーによりカードもディセーブルにされます。
この問題を解決するには、次のオプションからいずれかを選択します。 - エラー メッセージに no memory と表示された場合、エラー メッセージで指定されているカードにメモリを追加し、dCEF を再度イネーブルにします。
- エラー メッセージに No window message, LC to RP IPC is non-operational と表示された場合、EXEC モードで clear cef linecard slot-number コマンドを発行するか、Cisco 7500 シリーズ ルータの microcode reload グローバル設定コマンドを発行することで、指定のカード上で CEF を再起動します。
microcode reload コマンドを発行すると、トラフィックは約 2 分間中断することになります。これらのコマンドを発行すると、一時的にカード上で dCEF が回復するはずです。
問題が解決されない場合、最新の修正を活用するために、システムを最新の Cisco IOS ソフトウェア リリースにアップグレードします。 Cisco 12000 シリーズ ルータ上の IPC-3-NOBUFF メッセージの詳細とトラブルシューティングについては、『Troubleshooting IPC-3-NOBUFF Messages on the Cisco 12000, 10000 and 7500 Series』を参照してください。
- %FIB-3-FIBDISABLE (x0): Fatal error, slot/cpu [dec]/[dec]:[chars]
LC と RP の間の IPC の問題により、内部ソフトウェア エラーが発生しています。CEF スイッチングが指定のスロットの LC 上でディセーブルされています。
この問題を解決するには、clear cef linecard slot-number コマンドを発行します。slot-number はエラーが発生している LC のスロット番号です。
show cef linecard コマンドを発行して、LC のステータスをチェックします。出力ステータスにより LC が依然としてディセーブルであると表示された場合は、dCEF をディセーブルにしてから再度イネーブルにし、もう一度 LC のステータスをチェックします。
このメッセージが繰り返される場合、コンソール上（またはシステム ログで）表示されるとおりにエラー メッセージをコピーし、Cisco のテクニカル サポート担当者に連絡してください。収集した出力を担当者に提供してください。
詳細は、『Troubleshooting IPC-3-NOBUFF Messages on the Cisco 12000, 10000 and 7500 Series』を参照してください。
|
備考
エラー メッセージおよび警告: %FIB-3-FIBDISABLE
英語版 URL
http://www.ciscotaccc.com/core/showcase?case=K20285193
