12.3T 以降、Voice Gateway が発信したコールに対する、コール確立後の切断動作が変更されました。
以前は、Voice Gateway から ISDN 網へコールが確立し、その後 ISDN 側から切断した場合、Q.931 Disconnectメッセージに PI が付いていても、Voice Gateway はコールを即座に切断していました。
12.3T 以降では、ISDN 側から切断された後も Voice Gateway はコールを保持し続け、ISDN 網より再生される切断音が聞こえ続けます。保持されたコールは、内線から切断するか、ISDN 側のタイマー(T305 Timer、約30秒)満了するまで切断されません。
通常は、内線ユーザが切断音を聞いて、コールを切断するので特に問題は起こりません。
しかし、内線側で電話会議などをしている場合は、外線からの切断音が30秒ほど聞こえ続けるため、この動作が問題となってしまいます。
外線の切断を検知してコールを再接続する、Cisco Unified Mobility もこの動作の影響を受けます。
Voice Gateway が、内線側との通話に MGCP(コールエージェントとして Cisco Unified Communications Manager)を使用している場合は、この問題は発生しません。
H.323 の場合は 12.3(11)T 以降、それ以外の SIP、SCCP(CME、SRST 配下の IP Phone との通話)、POTS(POTS to POTS のヘアピンコール)の場合は、12.3(2)T 以降で問題が発生します。
なお、コール確立前に ISDN からコールが切断された場合も、同様に Voice Gateway はコールを保持します。
しかし、故障した TA にコールした場合などに再生される ISDN 側からのインバンドトーンを聞くために必要な動作であり、特に問題ではありません。
|