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YAMADA Akinori
Cisco Employee
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1. はじめに

このドキュメントでは、NX-OS ソフトウェアアップグレード・ダウングレード時について記載してあります。

 

 

2. 概要

NX-OS のソフトウェアアップグレード、及びダウングレードには幾つかの注意点がございます。 このドキュメントはそれらについて過去のケースからのナレッジとして記載したものとなります。

 

 

3. アップグレードの注意点

3.1 アップグレードのパスについて

Non-Disruptive、Disruptive アップグレードに関わらず、Release Note に記載された " Supported Upgrade and Downgrade Paths" の表にあるバージョン間にてアップロードを行なう必要があります。 記載されたアップグレードパス以外でアップグレードを実施した場合、予期しない事象が発生する場合があります。

※ アップグレードパスがない場合,アップグレード時の互換性チェックで "Incompatible image" と "Reason" に表示されます。

 

3.2 ケーブルの抜線や閉塞について

 

NX-OS はデータセンタースイッチの OS として設計されており、特徴の一つとして「システム運用の継続性」があります。

この特徴を実現するために vPC やファブリックパスなどの機能を提供しています。アップグレード時もこれらの機能は有効で、環境や設定の変更を行なわずアップグレードを行なう事が可能となります。

 

逆にケーブルの抜線やポート閉塞によって、想定外の事象が発生する可能性があります。

 

 

4. ダウングレードの注意点

異なるメジャーバージョン、マイナーバージョン間でのダウングレードを実施した場合、バイナリースタートアップコンフィグではなく、アスキースタートアップコンフィグを読み込み起動します。

NX-OS では起動時間の短縮のためにバイナリ形式のスタートアップコンフィグを読み込みますが,異なるメジャーバージョン、マイナーバージョンのバイナリースタートアップファイルはダウングレード後のバージョンでは互換性がないためアスキー形式のスタートアップが読み込まれます。

また、アスキー形式のスタートアップコンフィグが読み込まれる場合、スイッチは工場出荷設定で起動し、アスキー形式の内容にしたがって順に設定が行なわれます。 この動作に伴い以下のような事象が発生いたします。

  • shutdown していたポートがリンクアップする(※ Nexus 7000 シリーズを除く)
  • FEX の HIF の設定が入らない

 

 

5. アップグレード、ダウングレードの事前確認

NX-OS ではソフトウェアのアップグレードを実施する前に事前に影響度を確認することができます。

 

switch# show install all impact kickstart n5000-uk9-kickstart.7.2.1.N1.1.bin system n5000-uk9.7.2.1.N1.1.bin

Verifying image bootflash:/n5000-uk9-kickstart.7.2.1.N1.1.bin for boot variable "kickstart".
[####################] 100% -- SUCCESS

(snip)

Compatibility check is done:
Module  bootable          Impact  Install-type  Reason
------  --------  --------------  ------------  ------
     1       yes      disruptive         reset  Non-disruptive install not supported if L3 was enabled
     2       yes      disruptive         reset  Non-disruptive install not supported if L3 was enabled
     3       yes      disruptive         reset  Non-disruptive install not supported if L3 was enabled



Images will be upgraded according to following table:
Module             Image         Running-Version             New-Version  Upg-Required
------  ----------------  ----------------------  ----------------------  ------------
     1            system             7.2(0)N1(1)             7.2(1)N1(1)           yes
     1         kickstart             7.2(0)N1(1)             7.2(1)N1(1)           yes
     1              bios      v3.6.0(05/09/2012)      v3.6.0(05/09/2012)            no
     1         power-seq                    v5.0                    v5.0            no
     2         power-seq                    v1.0                    v1.0            no
     3         power-seq                    v5.0                    v5.0            no
     1   microcontroller                v1.1.0.1               v1.0.0.14            no

事前のチェックでは "Compatibility check is done" を参照してください。それぞれの項目は以下の意味があります。

 

Module モジュール番号が表示されます。
bootable 移行先のバージョンでモジュールが起動するかどうかを表示します。主にダウングレード時に出力されます。
Impact アップグレード、ダウングレードによって通信影響が発生する(disruptive)か発生しない(non-disruptive)かを表示します。
Install-type インストール方法について "reset(アップグレード後リセット)","sw-reset(switchover後にアップグレード)","rolling(順にアップグレード)","copy-only(BIOS, loader, bootdomなどのみアップグレード)" などを表示します。
Reason Impact について以下のような理由が記載されます。
  • Unsupported in new image, module needs to be powered off
  • Incompatible image
  • Hitless upgrade is not supported
  • Reset due to single supervisor
  • ISSD is not supported and switch will reset with ascii configuration
  • STP ISSU preupgrade check failed - Upgrade needs to be disruptive
※ 特に「Incompatible image」の場合、バイナリー形式のスタートアップが読み込めないなどの事例もあるため注意が必要です。

 

「このドキュメントの情報は、2016年8月の時点でのものとなります。このドキュメントの内容について予告なく変更される場合があります。」

 

 

6. 関連情報

NX-OS ソフトウェアアップグレード・ダウングレード時における注意点

NX-OS ソフトウェアアップグレード・ダウングレード時における注意点 ~その2~

Nexus スイッチ (NX-OS) : 設定例

コメント
HITOSHIYAMADA8041
Spotlight
Spotlight

アップグレード時に出てくる

Enter vrf (If no input, current vrf 'default' is considered):

というのはどういう意味があるのでしょうか?

YAMADA Akinori
Cisco Employee
Cisco Employee

'copy' コマンドの町会ではないかと思いますが、Nexus シリーズでは管理用の mgmt0 が用意され、management vrf に属します。

ユーザ通信用のフロントポートは default vrf に属するため、工場出荷時で二つの vrf が存在する事となります。

そのため、どちらの vrf に属するインターフェースを使用して通信を行うかを指定するためのものです。

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