WCCP version 2 の mask assignment を利用している際、どのように mask を使って計算されるか説明します。
WAAS 4.1 まではデフォルトで source ip に対して mask 値 0x1741 が使われています。
この mask 値は 先頭の 0 が省略されており、0x00001741 と等しく、赤が1オクテット目、茶が2オクテット目、緑が3オクテット目、青が4オクテット目に対する mask で 2進数で表すと以下になります。
1st octet 2nd octet 3rd octet 4th octet
0 0 0 0 1 7 4 1
0000:0000 . 0000:0000 . 0001:0111 . 0100:0001
この mask と source ip の論理積の値を元にバケツが割り振られます。
例えば、source ip が 192.168.1.1 の場合2進数で表すと以下になり、
1100:0000 . 1010:1000 . 0000:0001 . 0000:0001
0x1741 の mask との論理積は以下になります。
0000:0000 . 0000:0000 . 0000:0001 . 0000:0001 = 0x101
同様に計算すると 192.168.1.1 から 192.168.1.63 までの間は 4オクテット目が奇数の場合は 0x101 、偶数の場合は 0x100 となり、192.168.1.64 から 192.168.1.254 の間の 4オクテット目が奇数の場合は 0x141 、偶数の場合は 0x140 となります。
また WAAS 4.2.1 からデフォルトの mask 値が 0xf00 に変わっており、2 進数で表すと以下になります。
1st octet 2nd octet 3rd octet 4th octet
0 0 0 0 0 f 0 0
0000:0000 . 0000:0000 . 0000:1111 . 0000:0000
この mask では、4 オクテット目の値は考慮されないことがわかります。サブネットマスクが /24 の場合、同じサブネットに属する client は、全て同じ WAE に redirect され、複数 WAE があっても loadbalance されません。
WAAS の拠点側で、mask assignment を利用するような場合は、mask 値を 0xf 等に変更することにより、複数の WAE に loadbalance され易くなります。